
マイケル・ジャクソン / Bad Sessions Definitive Edition Vol.6 (1CDR)
¥990 税込
残り1点
なら 手数料無料で 月々¥330から
この商品は送料無料です。
85年1月から本格的な新しいアルバムのための曲作りを始めたマイケル。「Hot Fever」、「Al Capone」といったプロト・タイプ的楽曲のレコーディングの他、ある程度まで作られているものの完成したとは言えない曲のテープが保管倉庫に積まれていきます。どんなアルバムとなるか、誰にも分らない状況です。86年に入ってもその作業が続きます。
まずは「Don't Be Messin' 'Round」(ふざけないで、真面目にやっての意味)。マイケルはこの曲を生涯を通してを何度もレコーディングしており、大変お気に入りだったようです。最初のレコーディングは81年秋、エンジニアのブレント・アヴェリルと『Thriller』のセッション中に行われました。しかし当時は新しい素材が溢れかえっていたこともあり、次のアルバムに回すことにします。86年、長年のコラボレーターであるマット・フォージャーとビル・ボトレルと共に、改装されたばかりのヘイヴンハースト・レコーディング・スタジオの愛称であるラボラトリーで「Don't Be Messin' 'Round」に再び着手します。
「マイケルは自分がやりたい時に曲を練り上げていくんだ。準備不足だったり、アルバムやプロジェクトにフィットしないと思ったら、倉庫に入れておくんだ。そして時期が来たらもう一度取り出すんだよ」。マット・フォージャー
フォージャーによると、オリジナルデモは約8分もあったため、マイケルはそれを現在の4分20秒、ほぼ半分の長さにまでカットしなければならなかったという。
「「Don't Be Messin' 'Round」のロング・バージョンはとても興味深い、なぜなら部分部分で違うことが起こっているから。長いなあと感じながら8分間座って聴いていられるようなものじゃない。クールだ、と感じさせることがそこで起こっている、リズムだけで満足するよ」。マットー・フォージャー
「マイケルは曲を長くするのが好きなんだ、グルーブ感を持続させる、そうすると踊れるから。それが大好きなんだ。曲が彼にダンスさせるのならば、それはそのグルーブを支配できているということなんだ」。マット・フォージャー
マイケルは86年2月19日から10月25日まで、ヘイヴェンハーストとウェストレイク・レコーディング・スタジオの両方でこの曲の制作を続けました。
「ウェストレイクでMJがやって来て、この曲をもう一度やり直したいと言ったんだ。ピアノの前に座って、何気なく何か弾いていたけど、興味を失ってしまった様子で。結局私たちは別のことに取り掛かったよ。」
ビル・ボトレル
結局クインシー・ジョーンズには気に入られず、『Bad』でもお蔵入りとなりましたが、まずそのオリジナルの「Don't Be Messin' 'Round」を収録。ラテン、ジャズ、ボサノバ、ポップを織り合わせて、心ウキウキさせてくれるフックを持つ軽快なサウンドを生み出しています。実はマイケルがピアノを弾いています(フォージャーが、皆さんが
知っている以上に上手だよ、と語っています)。バブルス調のホホ!という声が入ったり、斬新さがある一方、明らかに歌詞が無い部分があり、ハミングして誤魔化したり、ブリッジ前にブリッジ!とマイケルが叫びますが、実際その後、そのメロディはあるものの歌詞は登場しません。未完成なわけですが、リリースされたバージョンは、86年の『Bad』セッション時の最終バージョンだ、その後新たにパートを加えられることはなかった、それは87年以降のどのレコーディングでもとフォージャー自身が言っています。一方でマット・フォージャーによる新たなミックスで、複数の異なるマルチトラックのテープに録音された要素を組み合わせ、『Bad』時代のバージョンを可能な限り再現しようと試みたその結果だ、とも言われています。『Bad』時に作られたバージョンと言うことになるわけですが、先の『Thriller』時期のスニペットと同じバッキングのような気がします。
そして実はKorg Nexがリークしたreduxという別のフェイクではないリアルなデモが存在し、それも収録しています。こちらの方が更に未完成感があるように思えます。フレーズも考え中というかアイデアが出ていないような雰囲気です。これが『Thriller』時期なのか、もしくは『Bad』の初期の時期なのか、はたまたフォージャーはこのデモを使ったのか、不明ですが、研究し甲斐がありますね。
そしてオリジナル・デモが約8分あるとフォージャーが言っていましたが、それに近づけるべく6分のExtended Long Versionのファンメイドを収録。そしてXscapeRのDJリミックス。あまり手を加えず曲の良さを生かしている良ミックスです。
「Bad Girl」は、93年11月のメキシコでの証言でマイケルが存在していると言っています。ヘイヴェンハーストでのセッション中にビル・ボットレルがプロデュース、ボットレルによると、マイケルと86年2月28日に「Bad Girl」をレコーディングしたが、これがこの曲が実際に制作された唯一の機会だったと語っています。
「日記に載っているよ。曲の展開は覚えていない。たった1、2日で、肉付けはしていなかった。もしかしたらボーカルが少し入ったかもしれないけど、よくわからない」。ビル・ボットレル
「86年2月28日は、ボーカルも含めて「Bad Girl」のレコーディングに一日中、夜遅くまで取り組んだ。どの程度完成していたかは覚えていない。その後、二度とこの曲に取り組むことはなかった」。ビル・ボットレル
「その日以降は作業していなかったので、どんな音だったか覚えていない。厳重なセキュリティを保っていたので、テープは持ち帰らなかった」。ビル・ボットレル
今回の収録はその86年2月28日の音源ではありません。09年Massariという男性ボーカリストがリリースした「Bad Girl」、それをAIでマイケルが歌っているようにしているものです。マサリの「Bad Girl」はマイケルとは全く無関係です。実際マサリのボーカルはかなりマイケルに似ているのでマイケルからの影響は多分に受けていると思われます。AIでマイケルがカバーした、という音源があり、マイケルがシークレットで曲提供した、という架空のストーリーを作って、あえて収録させました。
「Free」は作曲がマイケル自身、ビル・ボットレルと共同プロデュースし、86年3月19日にヘイヴンハーストでレコーディングしました。この日だけで作られ、(ほぼ)完成させていると思われます。しかし『Bad』には未収録となりました。93年にメキシコで行われた証言の中でも「Free」の存在を言及しています。
まず完璧を超えた美しく優雅なメロディ。「君が僕が愛して止まない正にその女性、僕の気持ちは誰もわからない、君は僕にとってどんな人なのか言っておくれよ、僕は今言ったその通りさ、君が得る全ての愛を僕が与えるから、君は僕を救ってくれたんだ」。サビの韻の踏み方も最高です。「自由、風のように、スズメのように飛ぶために、僕の髪が風にになびく、僕のタイム感でどこへでも行ける、僕は僕のものだから」。最後にマイケルが笑い転げた後、「ランディ、君ってお馬鹿さんだね」と言います。この時にたまたまランディ・ジャクソンが遊びに来ていたのでしょうか。
「Free」のオリジナル・バージョン、そして曲から抜き出したインスト、そしてアカペラ、更に80年代風の素敵なリミックスを収録。
「Fly Away」は、86年4月20日から7月14日まで、ヘイヴェンハーストで行われた『Bad』セッション中に録音され、ビル・ボトレルがプロデュースを手掛けました。しかしお蔵入りとなります。10年以上経った後、この曲は姉のレビーに渡され、彼女のアルバム『Yours Faithfully』に収録されることになります。レビーのバージョンでは、マイケルはバックコーラスで参加しており、その一部はマイケルのオリジナルのバージョンには含まれていません。とても素敵なメロディを持つ「Fly Away」は作曲家マイケルの真骨頂といえるナンバーでしょう。「僕らの愛は進行中だよ、知っているよね、僕は決して離れないって、だから教えて、僕らの愛にさよならって。正に今が旬だから、一緒に僕らで飛び立とう、僕の心を捧げるよ、だって僕らはこんなに近いんだ、だからそんな事必要としないんだよ。僕だけを行かせないで、ここに居させて、今を愛して、愛はここにあるんだ」。ダイアナ・ロスへの恋慕でしょうか。それかテイタム・オニール?僕ら二人で飛び立とうよ、他の誰かとではなく、ということですね。
今回オリジナル・バージョン、インスト、アカペラ・バージョン、そして80年代風にアレンジしたリミックス、再構築したReworked Version、そしてExtended Versionを3種、その中でもJuiceppe's Remixはミドル・ダンス・チューンになっていて面白いです
1.Don't Be Messin' 'Round (Snippet) 0:07
2.Don't Be Messin' 'Round 4:19
3.Don't Be Messin' 'Round (Instrumental) 4:18
4.Don't Be Messin' 'Round (Korg Redux) 4:23
5.Don't Be Messin' 'Round (Extended Long Version) 6:06
6.Don't Be Messin' 'Round (XscapeR Mix) 4:16
7.Massari - Bad Girl (AI Cover Version) 3:09
8.Free 4:25
9.Free (Instrumental) 4:28
10.Free (Acapella) 4:17
11.Free (80's Mix) 4:42
12.Fly Away 3:27
13.Fly (Instrumental) 3:30
14.Fly Away (Acapella) 3:23
15.Fly Away (80's Mix) 3:36
16.Fly Away (Reworked Edition) 4:50
17.Fly Away (Extended Version By The Shields Biggest Fan King) 4:08
18.Fly Away (Extended 8D Mix) 5:44
19.Fly Away (Juiceppe's Remix) 6:10
-
レビュー
(150)
-
送料・配送方法について
-
お支払い方法について
¥990 税込
送料無料