シュープリームスから脱退した後もソロとしてヒットを連発、女優としても成功したダイアナ・ロス。シュープリームス時代を合わせて18曲のナンバーワンを持ち、これ以上のない高みにいたにもかかわらず、90年代に入ってもアルバムをリリースし更に躍進しようとしていた、そんな彼女がわかる92年5月3日ラスベガスのヒルトン・ホテルでのライブを関係者流出のサウンドボード録音で収録しています。6回行われたそのラスト・ショウにあたります。91年には日本で大ヒットしたIf We Hold On Togetherを収録したThe Force Behind The Powerをリリースしており、92年なのでその曲を歌ってくれているのでは、と期待するかもしれませんが、残念ながらプレイされていません。あくまで日本だけのヒットということなのでしょう。しかしスティービー・ワンダーのカバーBlame It On The Sunはそのアルバムに収録されており、それを一曲目に歌って観客を釘付けにしています。ギターのカッティングがナイル・ロジャースよりファンキーなんじゃないか、そんなアレンジのUpside Downのこ気味良さ、ビリー・ホリデイの映画の主演を務めたダイアナ・ロス、そこでのGood Morning Heartache、I Cried For You (Now It's Your Turn To Cry For Me)の歌声は絶品そのものです。モータウンから離れて初の81年の名盤Why Do Fools Fall in Loveから有名ティーンエイジ向け曲のカバーと、ダンサンブルなMirror Mirrorをプレイしているのも、ヒットに頼っていないダイアナがいます。特に92年のシングルWaiting In The Wings、93年にシングルとなるThe Best Years Of My Lifeといった、その時に表現したいダイアナ・ロスの歌を披露しているのは現役感バリバリです。シュープリームス、ソロで2回カバーしているAin't No Mountain High Enoughは、ダイアナが好きだからこそプレイしていますし、大ヒットのEndless Loveももちろんライオネル・リッチーはいませんが、歌いたいからこそ歌っている、という素直なダイアナがいます。One Shining Momentは不完全ですが別のライブからの演奏がボーナスに収録されています。
Hilton Hotel
Las Vegas, NV
May 3, 1992
01 Intro > Blame It On The Sun (Stevie Wonder cover)
02 Upside Down
03 Mirror Mirror
04 Good Morning Heartache
05 I Cried For You (Now It's Your Turn To Cry For Me)
06 Why Do Fools Fall in Love?
07 Change Of Heart
08 The Best Years of My Life
09 Waiting In The Wings
10 Do You Know Where You're Going To? >
11 Ain't No Mountain High Enough
12 Endless Love
13 One Shining Moment
14 One Shining Moment (alternate performance from a different show, incomplete)