グラミー賞受賞、プロデュース曲もヒット、出すアルバムが初登場ナンバーワンとか常に大ヒット、最愛の母の死、ラッパーなのに歌モノのアルバムのリリース、テイラー・スイフトへの暴言からの大バッシング、ステージ止めたり復活したり、離婚、大統領選に出馬?躁うつ病と、常にカニエ・ウェストという孤高のラッパーには色々な事件が迷い込みます。そんな彼の14年8月31日のMade In AmericaフェスティバルでのパフォーマンスをプロショットでDVDRに収録。13年の6枚目のアルバム「Black Skinhead」(アルバム・ジャケットもブックレットもないという簡素なパッケージが話題になりました)の攻撃的なインダストリアル・ビートで幕開け、顔を隠しながらもカニエは速射砲のようにラップし続けます。「かつて黒人が奴隷だったが、今は皆がそうだ」というリリックの「New Slaves」からマスクを外し、ノエル・ギャラガーが影響を受けたという「Power」を披露。そして大名曲「糞ったれに乾杯!全力で逃げる」と歌う「Runnaway」でまた別のマスクを付けるカニエ。ジェイZがエルビス・プレスリーを抜きアルバム一位が一番多いソロ・アーティストとなった際のアルバム『The Blueprint 3』に収録、カニエがプロデュース、リアーナとの「Run This Town」をカバー、そしてフックのある超人気曲「Hertless」、マーチ風スネアが神々しい「Jesus Walks」と息つく暇もないほど。初めてのカニエのベスト10シングル「All Falls Down」、カーティス・メイフィールドの「Move On Up」をサンプリングした「Touch the Sky」の2曲の出世曲のパフォでカニエは再びマスクを外し自身を曝け出します。リアーナ他豪華ゲストでグラミー賞を取った「All of the Lights」、歌モノ「Bound 2」、そしてアンコールは不倫の末路を歌い、アメリカ南部のリンチを歌ったニーナ・シモーン「Strange Fruits」のサンプリングが悲惨さのメタファーとなっている「Blood on the Leaves」を本格的に唱え、ライブは厳かに終了します。
Kanye West
Made in America Festival, Los Angeles, CA, USA
August 31, 2014
Black Skinhead
I Don't Like (Chief Keef cover)
Mercy
Cold
Clique (Kanye West, Jay-Z & Big Sean cover)
Can't Tell Me Nothing
New Slaves
Power
Blood on the Leaves
Stronger
Runaway
Run This Town (Jay-Z cover)
Diamonds from Sierra Leone
Heartless
Jesus Walks
All Falls Down
Touch the Sky
All of the Lights
Good Life
Bound 2
Blood on the Leaves
80min.
Pro-Shot