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スライ&ザ・ファミリー・ストーン / My Music Lover (1CDR+1DVDR)

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スライ&ザ・ファミリー・ストーンは、66年にカリフォルニア州サンフランシスコで結成され、83年まで活動していたアメリカのファンク・バンドです。ファンク、ソウル、R&B、ロック、サイケデリックミュージックの発展において極めて重要な役割を果たしました。シンガー・ソングライター、レコード・プロデューサー、マルチ楽器プレイヤーのスライ・ストーンがリーダー、そしてスライの弟でシンガー/ギターのフレディ・ストーン、妹でシンガー・キーボードのローズ・ストーン、トランペットのシンシア・ロビンソン、ドラマーのグレッグ・エリコ、サックスのジェリー・マルティーニ、ベーシストのラリー・グラハム。彼らは人種的に統合された男女混合のラインナップを持つ最初のアメリカのロック・グループでもあり、多種多様な音楽ジャンルを融合し、新たな「サイケデリック・ソウル」サウンドの先駆的バンドとなりました。音楽評論家のジョエル・セルヴィンは「黒人音楽には2つの種類がある。スライ・ストーン以前の黒人音楽と、スライ・ストーン以降の黒人音楽だ」と記しています。

64年シルベスター・スチュワートはスライ・ストーンという名でサンマテオのR&Bラジオ局KSOL のDJとなり、ビートルズやローリング・ストーンズなどの白人アーティストもプレイリストに含めました。同時期にオータム・レコードのレコード プロデューサーとしても働き、ボー・ブランメルズやモジョ・メンなどのサンフランシスコ地域のバンドのプロデュースを担当。66年スライは、トランペットの知り合いシンシア・ロビンソンを含むスライ&ザ・ストーナーズというバンドを結成します。同じ頃、弟フレディは、ドラムのグレッグ エリコとサックスのロニー クロフォードを含むフレディ&ザ・ストーン・ソウルズを結成。ジェリー・マルティーニの提案で、スライとフレディはバンドを統合し、66年11月にスライ・アンド・ザ・ファミリー・ストーンとなりました。正確には当初スライ・ブラザーズ・アンド・シスターズと呼ばれていましたが、レッドウッドシティのナイトクラブ、ウィンチェスター大聖堂での最初のライブの後、名前をスライ&ザ・ファミリー・ストーンに変更しました。スライとフレディはどちらもギタリストだったため、スライはフレディをファミリー・ストーンの公式ギタリストに、電子オルガンを独学で習得しました。スライはまた、シンシア・ロビンソンのいとこであるラリー・グラハムをベースギター奏者として採用しています。そしてスライの妹ヴァエッタ・スチュワート、彼女と友人のメアリー・マクリアリー、エルバ・ムートンはヘブンリー・トーンズというゴスペルグループを結成していましたが、スライは高校を卒業したばかりの10代の女性たちを、スライ&ザ・ファミリー・ストーンのバックボーカル、リトル・シスターとして採用しました。

ウィンチェスター大聖堂でのライブの後、CBSレコードの重役デビッド・カプラリックは、このグループをCBSのエピックレコードレーベルと契約させます。ファースト・アルバム『A Whole New Thing』は67年にリリースされ、特にモーズ・アリソンやトニー・ベネットなどのミュージシャンから高い評価を受けました。しかしアルバムの売り上げが振るわなかったため、演奏場所は小さなクラブに限られ、クライヴ・デイヴィスとレコードレーベルが介入することになります。デイヴィスはスライにレコードの作曲と録音をするよう依頼、彼とバンドはシングル「Dance to the Music」を提供します。 68年2月にリリースされた「Dance To The Music」は画期的なヒットとなり、バンド初のチャート入りシングルとなり、ビルボードホット100で8位に達しました。そのリリース直前に、ローズ・ストーンがボーカリスト兼キーボード奏者としてバンドに加わっています。アルバム『DanceTo The Music』はまずまずの売り上げを記録しましたが、続く『Life』は商業的にはそれほど成功しませんでした。68年9月バンドは初の海外ツアーに乗り出し、イギリスに向かいます。しかしラリー・グラハムがマリファナ所持で逮捕され、コンサートプロモーターとの意見の相違によりツアーは中止されることになります。

そんなスライ&ザ・ファミリー・ストーンのテレビ放送、ラジオ、そしてサウンドボード音源を徹底的にコンパイルした究極のCDRタイトル、その第一弾のリリースです。インタビューを排し、基本演奏部分のみを収録しており、純粋なパフォが楽しめるライブ音源集です。

68年のブルックリン、NBCスタジオでのKraft Music Hallのテレビ放送を既存の音寄れのないしっかりとしたサウンドボード音源で収録。そして68年9月3日のコロンバスのState Fair、そして既存では未完成収録だったEd Sullivanショウも全て収録。そしてテキサス・ポップ・フェスもリマスタリングを施し、映像DVDRよりも長い、コンプリート・サウンドボード収録しています。

そして映像集DVDRが付きます。こちらはパフォだけでなく、インタビュー等も含まれ可能な限り存在する映像を収録しています。タイムコードが付いているのが多いですが、それだけ貴重だと言えます。一部ノイズが入る箇所がありますが、当時としては超上質映像と言えるでしょう。まず断片を含むミュージック・ビデオ4つ、内「Dance To The Music」ではスポ刈りのスライがキーボード弾いている姿を観る事が出来ます。その「Dance To The Music」はバンドメンバー全てが右に左に体を振って、統一したグルーブ感を演出しているのがとてもカッコよいです。「Sing A Simple Song」は指揮者のようにスティックを振っているドラムのグレッグ・エリコが中心となったショットで異色です。「Everyday People #1」もバンドを上手く捉えています。次の「Everyday People #2」では演奏シーンが無く、バンド・メンバーがドライブしたり、動物園のシーン等、かなりのんびりした映像です。
そしてKraft Music Hall 1968、これが動くスライ、口パクではないスライの最古のライブ映像です。「Life」を最初に演奏していますが、この曲は「Dance To The Music」のヒットに比べたら全く売れなかった曲で、この頃より前に「Dance To The Music」ヒット当時の映像もあってもおかしくないのですが、残念ながら発掘されていません。そんな脚光を浴びない「Life」、エレピ演奏を終わらせ、はにかみながらボーカルを取るスライは前述のスポ刈から少し伸びたような髪型で、最高のがなりを聴かせてくれ、度胸のあるバンマス然としたスライとなっていてとてもカッコイイです。続く「Dance To The Music」は更に動きが激しくなり、煌びやかなステージングに滑稽なバックのダンス、この時点でもうスライのステージはスライだけにしか出来ない異色さに彩られています「Music Lover」へとメドレー形式に入るのはアルバム『Dance To The Music』の形でもあり、この曲のライブ中の基本的流れです。そこに“I Want To Take You Higher!”の掛け声も入ります。これはアルバム『Dance To The Music』収録の「Higher」での使い方であり、所謂有名な「I Want To Take You Higher」ではありません。結構この二つの曲を混同しているセットリストが多いですが、使い分けたい所です。
Ohio State Music Fair 1968、「Dance To The Music」の二番煎じ的な「M`Lady」も決して売れたシングルではありませんが、この曲のライブバージョンはとても素晴らしいです。そして「Music Lover」に入る部分のジャム、ここでのスライの踊りが物凄いことになってます。音に合ってないんですが、強引さで押し切ります(でもこの踊りは後にいろいろな部分で登場し波乱を呼ぶことになります)。そしてラリーとフレディーもグワングワン動いています。そしてI Want To Take You Higher!のコール&レスポンスがあります。でもその前にL.O.V.Eなんていって、俊ちゃんみたいなことを叫びますが、スライだからこそ全然許せてしまいます(これも結構他の映像でもやっています)。最後にまたステージに呼ばれてバンドが喝采を浴びるその部分も収録。次のKraft Music Show 1969、70年という説がありますが、69年10月20日が正解です。「Hot Fun In The Summertime」を演奏、バンドの衣装も突然垢抜けています。ウッドストックの時の衣装と互角か、それ以上の派手さ、サイケさです。当然ここでの演奏は完成形とも言えるスライのステージになっていますが、やはり「Hot Fun In The Summertime」のライブバージョンが観れる事が嬉しいです。「Don`t Call Me Nigger, Whitey」も嬉しい演奏。グレッグ・エリコのドラムの面白い叩き方はスライ・ビートの実は核であり、垣根を超えたそのバンド性のキーとなるプレイヤーです。「I Want To Take You Higher」の独特のタメを持たせたスライのこぶしの効いたボーカルワークは成功を経た余裕から来るものでしょうかとてもゾクゾクさせられます。観客に白人も多くいて、ヒット驀進はそんな彼らが聴いていてくれたおかげだとわかります。でも彼らが反応しての踊りはあまり上手くありません。それでもここでの「I Want To Take You Higher」は例外無くクロージングとしても、盛り上げる曲としても、バンドの切り札的楽曲として成立しています。そして時代が少し戻ってのEd Sulivan Show。ここでイキナリ平和主義的MCをスライが言って、変則的に始まる「Everyday People」は鳥肌が立ちます。お茶の間の白人もびっくりした事でしょう。その「Everyday People」も殆どイントロって感じで終わります。全曲メドレーですが、Ohio State Music Fair 1968を発展させた演奏です。あの強引なスライの踊りも披露されています。それもステージを降りて白人の隣で。そしてグレッグ・エリコ。かっこいい、ルーク・スカイウォーカーのようにハンサムなので、カメラもちらちら写してます。一方従兄弟のジェリー・マルティニの方はなぜか控えめです。そして「Love City」は、グレッグ・エリコのカウント風のドラミングからパンして、スライとローズの仲良しデュエットで始まります。茶色いコケティッシュな帽子がかわいいスライ。ハーモニカもスライがさらっと披露しています。あの恥ずかしいL.O.V.E.を白人観客にやらせますが、あっさり終わらせています。しかしその演奏はもうタイトにグイグイ行ってます。そしてTexas International Pop Fesの映像、テレビ放送ではないので、多少乱れもありますが、これが現時点の最高画質です。これがライブの醍醐味、と大感動間違いなし。カメラも複数使っています。観客はそれほど多くないですが、気持ちはウッドストック、という感じです。「You Can Make It If You Try」、ここでのスライのエレピのイントロも悪くないですが、中半のギターとベースとドラムのジャムから、テンポがゆったりとなって、歪んだベースが鳴りながら混沌としていく様が黒いです。「Everyday People」はスライもシンシアも丁寧に歌っているのがメッセージとしてこの曲を成立させるためなのでしょう、しかし長く演奏せず「Dance To The Music」のファンキーな世界へとまた雪崩れ込みます。「Music Lover」からあの「Higher」とウッドストックを彷彿とさせる展開があります。そしてアンコールにスライは真の「I Want To Take You Higher」を披露します。この醍醐味!尚CDの方は映像よりも長く収録されています。そして70年7月13日のDick Cavett Showは完全にファンクバンドのカッコよさを前面に出し、ラリー・グラハムなんかこれぞファンクと言った格好でチョッパーをぶちかまします。スライの黒で決めたコスチュームもイカしているし、ギターを弾いています。「Thank You」を演奏するためです。この曲がチャートのトップを飾った頃のプレイなのですから悪いはずがありません。さらに71年のDick Cavett Showになると、69年Kraft Music Showの「I Want To Take You Higher」より更なる加速度を増して黒々しく迫ります。特にフレディー・ストーンのギターはワウで黒さを助長し、ラリーもその頭何とかして!と言いたい位のむさいアフロになってもはや黒いキリストです。スライもどこか別の世界に行ってしまったかのような恍惚のダンスとボーカルを魅せ、最後にバンドがスライを残して去っていくシーンは必見です。インタビューでタンバリンを叩きすぎて腕が折れたなんて言っているくらいのアグレッシブな演奏です。バンドのピークはこの辺りではないでしょうか。そしてレコードコレクターズ誌で小倉エージさんが当時観たとしているAndy Williams Show 1971。「Thank You」を披露しています。お茶の間の衝撃度は凄かったそうですが、その伝説の映像となります。口パクで、アングルとかもスライ中心ですが、結構随所に映画チックな撮影になっていて、この映像を流した当時はそういった部分でもセンセーションだったはずです。スライの勇姿はとにかく眩いです。

CDR
1.Life
2.Dance To The Music
3.Music Lover
Kraft Music Hall 1968
4.M'Lady
5.Music Lover
Ohio State Fair 1968
6.Everyday People
7.Dance To The Music
8.Sing A Simple Song chant
9.M'Lady
10.Music Lover
11.Love City
Ed Sullivan Show 1969
12.M'Lady
13.Sing A Simple Song
14.You Can Make It If You Try
15.Stand
16.Love City
17.Everyday People
18.Dance To The Music
19.Music Lover
20.I Want To Take You Higher
Texas International Pop Festival 1969

DVDR
Dance To The Music
Sing A Simple Song
Everyday People V1
Everyday People V2
●Music Videos
Life
Dance To The Music - Music Lover
●Kraft Music Hall 1968
M'Lady - Music Lover
●Ohio State Fair 1968
Everyday People - Dance To The Music
Hot Fun In The Summertime - Don't Call Me Nigger, Whity - I Want Take You Higher
●Kraft Music Hall 1969
Everyday People - Dance To The Music - Sing A Simple Song chant - M'Lady - Music Lover
Love City
●Ed Sullivan Show 1969
M'Lady
Sing A Simple Song
You Can Make It If You Try
Everyday People
Dance To The Music - Music Lover
I Want To Take You Higher
●Texas International Pop Festival 1969
Thank You
Interview
●Dick Cavette Show 1970
I Want To Take You Higher
Interview
●Dick Cavette Show 1971
Thank You
●Andy Williams Show 1971

Pro-Shot
128min.

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