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ジャクソンズ / Alternate Victory (2CDR)

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歴史を塗り替える大ヒットとなるアルバム『Thriller』。そこからのラスト・シングルはそのタイトル曲でした。83年末の「Thriller」の画期的なショート・フィルムの公開は、ソロ活動中だったマイケル・ジャクソンの人気が頂点に達した時だったと言えるかもしれません。その頃マイケルがいるグループ、ジャクソンズは、契約切れだった父ジョーがマネージャーに復帰して、83年末にアルバムのレコーディングを本格的に開始します。『モータウン 25: Yesterday, Today, Forever』でそれまでモータウンでソロ活動していたジャーメイン・ジャクソンがグループに(一応)戻ることとなり、ジャクソンズは6人になっていました。84年2月にアルバムリリース予定と報じられていましたが、7月とずれ込んでしまったジャクソンズのアルバム『Victory』を、今回色々な音源よりその魅力に迫ります。

Disc 1、まず『Victory』の独自解釈オルタネイト・アルバムを収録しました。

84年8月にセカンド・シングルとしてリリースされ『Victory』のオープニング曲である「Torture」は、83年11月に長男ジャッキー・ジャクソンによって書かれ、モータウンのライター、キャシー・ウェイクフィールドが作曲サポートをしています。当初ジャッキーがマイケルと一緒にボーカルを録音する予定でしたが、最後の最後まで 『Victory』に参加するか不明瞭だったジャーメインが、結局ジャッキーの代わりにボーカルを取ることになります(ジャッキーが歌う部分も残っています)。
ジャクソン5時代は、ジャクソン家5男のマイケルだけでなく3男ジャーメインがリードを取る曲があり、子供のマイケルなんかよりもジャーメインよ、という女の子が少なくありませんでした(アマチュア時代にはジャーメインがリードを取っていましたし、マイケルはジャーメインを真似することからシンガーを始めています)。75年にベリー・ゴーディの娘とジャーメインは結婚、モータウンに残ることになり、ソロでアルバムをリリースしていきます。一方エピックに移籍してマイケルが主軸となったジャクソンズは、セルフ・プロデュースを行うようになってからの78年に「Shake Your Body」のヒットが生まれ、79年ソロでの『Off The Wall』が成功、80年の『Triumph』はR&Bアルバム・チャートで、ジャクソンズ名義では初となる1位獲得を果たします。ジャーメインも「Let's Get Serious」が80年のR&B年間チャート一位となるヒットがありますが(ちなみに2位はマイケルの「Rock With You」でした)、マイケルはメガトン級の大ヒット『Thriller』をリリースして、大きく水をあけることになります。
そんな二人が互いにリードを取る曲、それが「Torture」です。「君が愛のないナイフで僕を傷づけてもこの想いは止められない」、それを「拷問」としている歌ですが、デュエット用というより一人称の曲となっています。しかしジャーメインが「歩み続けろと言われたが、僕はここに来るべきではなかった」、そしてマイケルが「彼女は無意味に階段を上っている」と歌っていて、二人の関係性も匂わせている歌詞になっています。
また「Torture」のPVはマイケルがアイデアを出し「Thriller」のようなホラー映画風に仕上がっていますが、当のマイケル、そしてもう一人の主役のジャーメイン、二人が出演していません。しかしマイケルだけは蝋人形で登場します。結果6人ではなく、ジャクソン4+1(人形)となっています。ジャクソンズだと思われる骸骨も映されますが、それも5体です(その内の1体はムーンウォークのような動きをしています)。もしかするとPVはジャッキーとマイケル用に用意していたのかもしれません。撮影は大変費用がかかったにもかかわらず、ポップで17位。PV制作会社はそのためなのか破産してしまったそうです。
ここでは12インチ・バージョンにイントロ、アウトロの風が吹く音が入っている「Torture」のPVバージョンを収録しました。

『Victory』セッションより前に、フレディ・マーキュリーとマイケルは「State Of Shock」、「There Must Be More To Life Than This」そして「Victory」の3曲を録音しています。しかし残念ながら「Victory」のみがリークしておりません。ただその曲はマイケルが思い付きで作ったスロー・バラードが元で、フレディと二人で曲に発展させました。メインボーカルはマイケル、フレディがバックボーカル、最後のパートでは二人が共に歌の掛け合いを行っていると言われています。しかし二人のスケジュールの関係で完成とはなりませんでした。アルバム『Victory』にはタイトル曲が収録されていません。そしてアルバムのタイトルはマイケルが考えたのものです。

「私たちが実際に一緒に書いて残されているのは「Victory」という曲で、その後マイケルがジャクソンズのアルバムのタイトルとして使用されたんだ。曲を作ったのはそれより前だったよ。おかしなことだけど、その曲は凍結されてしまっていると思う。私たちが実際に一緒に書いた唯一の時(曲)だったということで。それでデモができて、とてもいい感じになっていたんだけど。」フレディ・マーキュリー、「A Musical Prostitute: Freddie Mercury Interview」、84年

実はマイケルはフレディーとの「Victory」をアルバム収録の候補としてジャクソン兄弟に提示していたという話があります。そしてその「Victory」を特に気に入ったのがジャッキーでした。ジャッキーはアルバムのプロデューサーの一人デヴィッド・ペイチと共に、マイケルが歌っているヴァースの歌詞、コード進行に変更を加え、マイケルとフレディーが共に歌う部分の歌詞、構造、コード進行はほとんどそのままにしつつ、クイーンのアルバム『Hot Space』収録のドラマー、ロジャー・テイラーの曲「Action This Day」にインスピレーションを得て、曲のテンポを速めてダンサンブルな曲調に変えました。そしてスティーヴ・ルカサーがクイーンのギタリストのブライアン・メイ風ギターソロを入れて、完成したのが「Wait」です。その曲のクレジットにはジャッキーとペイチのみで、マイケル、フレディの名はありません。リード・ボーカルはジャッキーですが、終盤マイケルとジャーメインの掛け合いがあります。「Wait」は一部の国で4番目のシングルとなりましたが、実際素晴らしいダンサー曲となっています。マイケルは原曲と異なっている、ジャッキー達のアレンジ力を評価し、クレジットを辞退したのかもしれません。でもフレディは...単に気が付かなかっただけなのでしょうか。謎です。
ここでの「Wait」は、マイケルのボーカルをAI処理により前に出して、ジャッキーとマイケルのデュエット風にしたバージョンを収録しました。

3曲目「One More Chance」の美しいミディアム、6男ランディの作です。キーボード、ドラムもランディ、歌もランディ、パーカッションを除いてほぼランディ一人でやっていて、その姿勢はプリンス的です。93年のジャネット・ジャクソンの『Janet.』からのシングル「If」のカップリング曲に「One More Chance」のカバーがあり、今回その音源を巧妙に編集しランディとジャネットのデュエット曲にしたバージョンを収録しました。

4曲目「Be Not Always」は4男マーロンとマイケルが作曲です。グレッグ・ポレーによるアコースティック・ギターを中心に、美麗なバラードをマイケルが一人で歌っています。ここではファンメイドの9分のロング・バージョンを収録しました。

5曲目、マイケルと、右利きのジミヘンと呼ばれていたランディ・ハンセンとの共作「State Of Shock」は、84年6月18日にアルバム先行ファースト・シングルとしてリリースされ、マイケルとミック・ジャガーのツイン・ボーカルによるハード・ロック・チューン、絶対大ヒットの宿命を帯びていました。しかし蓋を開ければポップ3位。PVが無かったのが一位になれなかった理由なのかもしれません。というのも7月7日にプリンスの「ビートに抱かれて」がナンバーワンとなり、そこから5週連続一位。そしてその直後8月11日に今度はレイ・パーカー・Jrの「Ghostbusters」が3週連続一位となるのです。両方ともPVを作っていますし、何よりショート・フィルムどころか映画と結びついてのヒットです。「Torture」も「Body」もマイケル、ジャーメインがPV出演していなかったので、MTV、映像の時代だというのに、軽んじ過ぎていた結果の小ヒットだったのではないかと思われます。
「State of Shock」は83年5月か6月頃にヘイヴェンハーストでクイーンのリード シンガー、フレディ マーキュリーとのデュエット曲として一度録音されています。そのデモには、デヴィッド・ウィリアムズのギターとベース、リンドラム、そしてレコーディングセッション中にマイケルが個室で(原文はin a closet)ドラムを叩いていると、ビル・ボットレル (トラックのミックスを担当) は述べています。確かにプリンス的なリンドラムが「State Of Shock」に入っていますが、『Victory』のクレジットにそれがマイケル・ジャクソンだと書かれています。 当時のフレディのパーソナル・アシスタント、ピーター・フリーストーンが「「State Of Shock」はすでにレコーディング済で、フレディは単にそれにボーカルを加えただけだった、残念ながら、2人は仕事の都合で一緒に取り組んだ曲を最後まで完成させることはなかった」と語っています。マイケルは最終的にローリング・ストーンズのミック・ジャガーと共にこの曲を完成させます。このバージョンでは、オリジナルの16トラックのデモ (フレディとのデュエット・バージョン) の基本トラックがそのまま残され、ボーカルとパーカッションがオーバーダビングされています。
ここでは、マイケル、ミック、そしてフレディの3人の夢の共演「State Of Shock」を作成、収録させました。

6曲目「We Can Change The World」は次男ティトの作曲で、リード・シンガーもティトです。ベースがルイス・ジョンソンとネイザン・イーストの二人で、リズム・ギターがデヴィッド・ウィリアムス、パーカッションがTOTOにも参加していたレニー・カストロです。そしてティト自身もキーボード、リンドラム、ギターをプレイ、バンド・サウンド寄りに仕上がっています。
ここではアルバム・バージョンを収録しました。

7曲目「The Hurt」はマイケルとランディ、そしてデヴィッド・ペイチ、スティーブ・ポーカロの作。リード・シンガーはファルセットのランディで、バッキング・ボーカルはジャーメイン、マイケルを含む他のジャクソンズ兄弟が担当。TOTOのメンバーの支えでブリブリ且つスイングさのあるキーボード・ワークをランディが中止に表現していますが、とても出来の良いダンス・チューンとなっています。それでも作曲に絡むマイケルの声が欲しい所ですね。
ここではAI処理でよりマイケルの声をフィーチャーしたバージョンを収録しました。

8曲目「The Body」はマイケルと共に『Victory』を最後にグループを離れるマーロンによる作品で、サード・シングルとなりました。バッキング・シンガーにジャーメインがおらず、PVも制作されましたが、マイケルは多忙からなのか出演しておらず、これがシングルに選ばれた理由は不明です。しかしマーロンの味のあるボーカルとダンスフロアを沸かせるに十二分に足りる軽快なサウンド、特にギターがヤバく、中間の爽やかなグレッグ・ライトのソロ、途中から入ってくるデヴィッド・ウィリアムスのギター・カッティングの心地良さに聴き手は踊らざるを得ません。ジャーメインが参加して、マイケルと共にPVを作っていたら、ワンチャン一位があったかもでした。ポップで47位、R&Bでも39位。
ここでは12インチ・バージョンを収録しました。

そしてDisc 1後半、Disc 2に渡って『Victory』でシングルとなった7インチ、12インチのバージョンを全て収録しています(オルタネイト・アルバムの方に収録しているのはダブりとなるため入れていません)。また「Torture」のマイケルだけが歌っているようにAI処理したバージョンや、Disc 2では「The Hurt」のファンメイドのExtended Version、「Body」のマイケルだけが歌っているようにAI処理したバージョンも収録しています。また長男ジャッキーがグレッグ・フィリンゲインズに提供した「Playing With Fire」のアルバム・バージョンと12インチ・バージョンも時期的に『Victory』セッションなので収録しています。

そして「State Of Shock」のマイケルとフレディによるデモも収録。83年より始めたフレディーとのセッションでマイケルは「There Must Be More to Life Than This」を共に録音しています。この曲はフレディ・マーキュリーが作曲し、82年クイーンのアルバム『Hot Space』用にバンドと共に録音されていましたが、完成とまで至らずお蔵入りにしていました。その2年前、マイケルとフレディはクイーンのThe Game Tourのバックステージで初めて出会って以来、連絡を取り合っていましたが、フレディはマイケルのロスのスタジオを訪れ、マイケルのボーカルで録音したもののやはり未完成となった、ということです(後にクイーンで84年の『The Works』用に再録音しましたが、未完成となったそうです)。しかしマイケル・ジャクソンがフィーチャーされていない状態で、フレディの85年のソロデビューアルバム『Mr. Bad Guy』に収録されることになります。しかし83年のセッション音源がリークしています。それがマイケルだけが歌っているバージョンです。そしてそのピアノのバッキングはフレディによるものです。フレディがマイケルに指示する声も入っています。「なぜ白か黒かだけで判断しようとするの?見たもの以上のものが人生にあるんだ」というフレディの気持ちがこもった歌詞はマイケルにとっても共感できたことでしょう。しかし二人が歌っているバージョンもリアルに存在し、それがGolden Duetという、ハモりもある二人の歌が完全溶け込んだ素晴らしいバージョンで、それも収録しています。そして『Mr. Bad Guy』のフレディのピアノ中心のバージョン、クイーンのメンバーで作られたバンド・バージョン、そしてマドンナ等のリミックスを手掛けているウィリアム・オービットによるバージョン、これはクイーンによるバッキングに、フレディ、そしてマイケルのボーカルがある、コンプリート・テイクと呼べるものです。

Disc 1
1.Torture (Music Video Version) 6:19
2.Wait (Feat. Michael Jackson AI) 5:27
3.One More Chance (Feat. Janet Jackson) 5:18
4.Be Not Always (Long Version) 9:00
5.State Of Shock (Michael Jackson, Mick Jagger & Freddie Mercury Trio Version) 5:02
6.We Can Change The World 4:46
7.The Hurt (Feat. Michael Jackson AI) 5:29
8.Body (12" Version) 5:49
9.Torture (Michel Jackson Solo Version AI) 4:55
10.Torture (7" Version) 4:31
11.Torture (12" Version) 6:15
12.Torture (12" Version Instrumental) 5:06
13.Wait (7" Version) 4:21

Disc 2
1.State Of Shock (7" Version) 4:07
2.State Of Shock (12" Version Dance Mix) 5:40
3.State Of Shock (12" Version Instrumental) 4:40
4.The Hurt (DJT Extended Version) 6:38
5.Body (7" Version) 4:23
6.Body (7" Version Instrumental) 4:16
7.Body (12" Version Instrumental) 6:46
8.Body (Michael Jackson Solo Version AI) 5:07
9.State Of Shock (Michael Jackson & Freddie Mercury Demo) 4:43
10.There Must Be More To Life Than This (Michael Jackson Solo Demo) 2:04
11.There Must Be More To Life Than This (Golden Duet Version) 2:55
12.There Must Be More To Life Than This (Freddie Mercury Version) 3:01
13.There Must Be More To Life Than This (Queen Version) 3:25
14.There Must Be More To Life Than This (William Orbit Mix) 3:27
15.Greg Phillinganes - Playin With Fire 4:45
16.Greg Phillinganes - Playin With Fire (12" Version) 6:37

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